乳頭温泉でもっとも有名な温泉。数々の雑誌に幾度となく紹介され、乳頭温泉といえば鶴の湯温泉というぐらい有名。
乳頭温泉の他の旅館がすべて車で5分圏内のところに位置しているのに対し、鶴の湯だけは、15分ほど離れた場所にあるので湯めぐりなど日帰り利用で乳頭温泉を利用する人は要注意。
鶴の湯温泉の入湯記
有名な温泉旅館なので混雑を避けるために午前中に訪問したのだが、鶴の湯温泉の駐車場は早くも混雑気味で、満車寸前だった。
鶴の湯旅館は乳頭温泉でもっとも人気で、口コミや雑誌での評判が高いことからこれだけ混雑するのだろう。
この混雑ぶりは、群馬県の法師温泉や那須の鹿の湯に通じるものがある。
まるで観光地!鶴の湯の建築物
鶴の湯の建物のひとつ
車を下りて、入口に向かった時、鶴の湯の人気の一端が見えたような気がした。
まるで時代劇や大河ドラマに出てくるような重圧で古めかしい門があり、門の奥には両脇に黒々とした建物が建っている。
これらの宿泊棟は、約350年前に造られた本陣をそのまま保存しながら利用しているとのことだ。
この独特な雰囲気は、鄙びた温泉というよりも、むしろ時代劇のセットだ。
鶴の湯温泉の温泉自体にも人気はあるのだろうが、この建物自体が観光地であるかのようだ。
本陣を観光するかのように歩いて進んでいくと、温泉の受付がある。ここで料金を支払い、まずはもっとも有名な混浴露天風呂へ見に行く。
混浴露天風呂
内湯の建物
宿泊棟
混浴露天風呂は、白骨温泉の泡の湯よりひと回りほど小さな大きさ。
当然温泉人気ランキング上位の旅館だけあって、人は多い。
湯船がかなり広いので、たくさん人が入っていても「芋の子を洗う状態」にはならないのだが、多くの人が湯船の縁に集中していて、なおかつギャラリーも多いので、体感的混雑度はものすごく高い。
混浴なのだが、さすがに若い女性には厳しそうだ。
一方、内湯のほうもかなりの混雑ぶり。脱衣所前に散乱している靴を見ただけでも入る気が失せるほどの混みようだ。
そんなわけで、とりあえずは露天風呂に入ることにするが、露天風呂の脱衣所もかなりの混雑だ。これでは、服を脱ぐのにも苦労するほどだ。
湯船は、いったん入ってしまえば、広さに余裕があるので人とぶつかるなどといったことはない。入っている浴客は全部で30人ほど。
女性には厳しいと上に書いたが、それでもカップルでの混浴もちらほらいる。
お湯の色は、典型的な乳白色の濁り湯。雑誌などで取り上げられる乳白色の温泉は、この鶴の湯温泉のものであることが多い。それほど、濁り湯の典型という湯色をしたお湯だ。
湯船の底は砂利となっていて、所々から温泉が湧き出ている。いわゆる足元湧出の温泉だ。
湯温のほうは少しぬるめで長湯向き。長湯向きということで回転率が悪く混雑の一因となっているように思えた。
日帰り入浴の時間帯が終われば、ぐっと人も減るのだろうが、その時間にならないと、本当の鶴の湯のよさを味わえないような気もした。